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ギムノ   フォト プロムナード

  ギムノカリキウム属  ーーー  原種ギムノの写真とメモ

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サボテン科 ギムノカリキウム属に関して、主として、フィールドNo.のついた、
産地情報のある、由来の明確な、各種の種子を入手し、その実生育成に注力
しています。これらの原種ギムノを中心にして、ギムノ全般の栽培品の近況を
紹介して行きたいと思います。なお、ホームページにギムノ全種の写真一覧
がありますので、適宜ご利用ください。また、ギムノ各種の写真をインスタグラム
上げて行きますので、これもご利用ください。
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本日はギムのが盛んであった時期の人気種の一つ、天王丸です。

天王丸は古くからよく栽培されてきた種ですが、
由来が不明です。
近年産地から入る原種にも、ヨーロッパの古くからの栽培品の中にも、
これに該当する種が見当たりません。

国内で学名として G. denudatum v. argentinense
が当てられており、この名称で入ったものと思いますが、
分類関係の文献にこの名称は現在用いられていません。

G. denudatum の系統はブラジル産がほとんどです。
アルゼンチン産は一種だけで、
G. angelae (アンゲラエ)がありますが、全く似ていません。

明らかにG. denudatum (デヌーダタム)に近い種で、
G. denudatum aff. ( デヌーダタム近縁種 )としています。

G. denudatum (デヌーダタム)に対しては、
花首が短いこと、種子が非常に大きいこと、
古くなると胴体がかなり大きくなること、
根際の地中から仔吹きすること、などが違いとして挙げられます。

G. denudatum (デヌーダタム)と同様に、
刺座の下のこぶ隆起が少なく、
刺座の間の横溝もほとんどありません。



写真は島村天王丸の現在の姿で、6稜から7稜に変わってきています。
和歌山の著名な栽培家であった、島村貞吉氏の名を冠した天王丸です。
クラブの春の和歌山方面バスツアーで、大きな温室にお邪魔し、
話したことがあります。

211220--DSC_2112--tennou maru--shimamura tennou--ex kameyama

Gymnocalycium denudatum aff.     (tennou-maru)
( ギムノカリキウム属 天王丸(島村天王丸)   (旧来品) )




次の写真は同じ島村天王丸ですが、2014 年の 5稜の時のものです。
一般的には5稜の時が見頃とされます。


141208--Sany0188--shimamura tennou --ex Kameyama

Gymnocalycium denudatum aff.     (tennou-maru)
( ギムノカリキウム属 天王丸(島村天王丸)   (旧来品) )



写真は三保谷天王丸ですが、古い栽培品で、8稜になり、さらに多くの仔が出ています。
天王丸の群生を作ってみようと、外さずに来ていますが、主株を日焼けさしてしまい、
うまく行っていません。
三保谷天王丸は豊川の著名な栽培家であった、僧職の三保谷南雪氏の名を冠した天王丸です。
古いシャボテン誌に訪問記が出ています。
211220--DSC_2113--mihoya tennou--ex Moriyama

Gymnocalycium denudatum aff.     (tennou-maru)
( ギムノカリキウム属 天王丸(三保谷天王丸)   (旧来品) )


次は、上の
三保谷天王丸の、小苗で5稜の時の写真です。

01071401-mihoya-tennou.jpg

Gymnocalycium denudatum aff.     (tennou-maru)
( ギムノカリキウム属 天王丸(三保谷天王丸)   (旧来品) )


次は、上の三保谷天王丸の、6稜の、見頃の時の写真です。
 
110429-Sany0138-mihoya tennou-Moriyama

Gymnocalycium denudatum aff.     (tennou-maru)
( ギムノカリキウム属 天王丸(三保谷天王丸)   (旧来品) )




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2021.12.23 11:00 | Macrosemineum(デヌダタム他) | トラックバック(-) | コメント(0) |
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サボテン科 ギムノカリキウム属に関して、主として、フィールドNo.のついた、
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上げて行きますので、時々のぞいてください。
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Gymnocalycium buenekeri [AGG]
(= Gymnocalycium horstii ssp. buenekeri [G. charles])
(= Gymnocalycium horstii v. buenekeri)
(= Gymnocalycium denudatum v. buenekeri)


本日の写真は Gymnocalycium buenekeri (聖王丸)です。
旧来品ですが、どこまで大きくなるものか、テスト中です。

和名は聖王丸の他に、ペンタカンサも使われています。
G. pentacanthum は古くヨーロッパで使われた名称です。
ペンタカンサは5本刺を意味します。
5本刺が多いですが、3本刺も見られます。

次の写真の株は径が現在14㎝、側芽を除いて大きくしようとしています。
今年も少し大きくなりました。
これより大きいものがあるという話を聞いており、もう少し頑張ってみます。。

211203--DSC_1934--buenekri--140mm--.jpg
211203--DSC_1931--buenekeri--.jpg

Gymnocalycium buenekeri  
( ギムノカリキウム属  聖王丸   (旧来品)
 )



次の株は上よりだいぶ古いものですが、三角接ぎで台木が残っています。
一般に5稜ですが、これは8稜になっています。
径13㎝で止まっており、成長はしますが、タテに伸びています。
下部が縮んで行き、少し柱状になっています。
ある程度大きくなてからは、側芽の出ることはありません。
211203--DSC_1929--buenekeri--.jpg
211203--DSC_1927--buenekeri--8 ryo--

Gymnocalycium buenekeri  
( ギムノカリキウム属  聖王丸   (旧来品)
 )






2021.12.04 09:00 | Macrosemineum(デヌダタム他) | トラックバック(-) | コメント(2) |
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本日はギムノの人気種、海王丸です。

太い曲刺が魅力て、様々なタイプが
選抜育成されています。

海王丸は 、強く曲がる刺で、アレオーレの間にこぶ隆起があり、
ブラジル産のGymnocalycium megalothelon (宝卵玉)に
近い種と考えられますが、産地で見つからない種です。

国内で栽培されているものの由来については、
いろいろ調べられていますが、定説はなく、
古い園芸種であろうとも云われています。
ヨーロッパの古くからの栽培品にも見当たらず、
絶滅種、未再発見種の可能性もあります。


最初の写真の海王丸は、非常に大きくなるタイプと云われて、
購入したものですが、現在径 12cm です。
まだそれほど大きくなっていません。
211006--DSC_1314--kaiou maru--ex Nishi

Gymnocalycium megalothelon cv. (kaiou-maru)
( ギムノカリキウム属 海王丸  )


次の写真は、堀田純正海王丸として入ったもので、
以前名古屋にあった堀田千草園の系統です。
180323--Sany0058--kaiou--horita--ex shimada

Gymnocalycium megalothelon cv. (kaiou-maru)
( ギムノカリキウム属 海王丸  )






2021.10.08 09:00 | Macrosemineum(デヌダタム他) | トラックバック(-) | コメント(0) |

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Gymnocalycium fleischerianum [AGG]
(=Gymnocalycium paraguayense [G. Charles])


G. fleischerianum (蛇紋玉)の旧来品の中に、
冬期黄色になるものがあります。

これは斑では無くて、成長期の夏には緑色に戻ります。

購入した時はこういうことはなかったと思いますが、
はっきりした記録はありません。


仔がたくさん出ていますが、
これらには黄色の色は見えません。
少し大きくなってから、黄色の色が出てくるようです。
今年はこれらの仔を外して大きくしてみようと思っています。

春らしくなってきましたが、まだ冬期の黄色が残っており、
その上にピンク色のつぼみがつきました。

210405--DSC_9542--fleischerianum--ex houmei en (1996)
210405--DSC_9544--damon gyoku--ex houmei en
Gymnocalycium fleischrianum  
( ギムノカリキウム属 蛇紋玉     (旧来品) )




次の写真は一般的な G. fleischerianum で、LB 021 です。
濃緑肌で、同様にピンク色のつぼみをつけています。
210409--DSC_9564--fleischerianum--LB 0021--ex Eden IB 15475 (2007)
Gymnocalycium fleischrianum    LB 0021
Pirareta, near waterfall, Cordillera, Paraguay
( (ex) Eden )
( ギムノカリキウム属 蛇紋玉     LB 0021 )





G. fleischerianum (蛇紋玉)は古くから栽培されてきた種で、
パラグアイの東部に産します。
G. paraguayense( パラグアイエンセ )に近い種です。

G. paraguayense( パラグアイエンセ )に比べて、
刺が長く、刺座の下のコブ隆起、横溝が目立たず、
古くなるとタテ長がなる点がで異なります。

G. Charles (チャールス)のギムノの本、
(Gymnocalycium in Habitate and culture )では
この種を G. paraguayense( パラグアイエンセ )と同種とし、
これに含めています。
G. fleischerianum (蛇紋玉)の種名はありません。









2021.04.09 09:00 | Macrosemineum(デヌダタム他) | トラックバック(-) | コメント(0) |

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ギムノの花が咲きました。
今春の初花は、モンビー玉と蛇竜丸です。
ともにパラグアイ産の G. paraguayense (パラグアイエンセ) に近い旧来品です。
今年は桜の開花が早いようですが、ギムノの開花も早いです。

原種の G. paraguayense (パラグアイエンセ) は、
まだつぼみですが、あと2,3日で咲くと思います。

いつもこちらの方が開花が早いのですが、
今年が逆になりました。

似たような形態のギムノに、
G. denudatum (デヌーダタム)、海王丸、天王丸がありますが、
これらは南緯の高い、南ブラジル、ウルグアイの産で、
まだつぼみが見えません。
開花は4月後半になると思います。




210317--DSC_9245--unryuu-_202103191259410a2.jpg
Gymnocalycium paraguayense aff. (monbii-gyoku)
(  ギムノカリキウム属  モンビー玉                   (旧来品) )



210319--DSC_9261--nagatoge monbii--ex yms
Gymnocalycium paraguayense aff. (monbii-gyoku)
(  ギムノカリキウム属  モンビー玉                   (旧来品) )



210319--DSC_9257--amerika daryuu--ex houmei en
Gymnocalycium paraguayense aff. (daryuu-maru)
(  ギムノカリキウム属  蛇竜丸                   (旧来品) )






次は原種の g. paraguayene ですが、まだつぼみです。
210317--DSC_9254-paraguayense--P 447--Piltz seed
Gymnocalycium paraguayense      P 447
east of Cerro Pero, Piribebuy, Cordillera, Paraguay
( Piltz seed 4337 )
(  ギムノカリキウム属  パラグアイエンセ                  P 447 )











2021.03.20 09:00 | Macrosemineum(デヌダタム他) | トラックバック(-) | コメント(0) |